11.282017
第2回【自動車メーカー&サプライヤー目線で物流を考える~時代の変化を見据えた長期的戦略~】
物流業界にもメーカー同様に、時代と共に様々な新しい技術が導入されています。前回の記事では物流業界についてのイメージについて書かせて頂きました。
前回の記事
§2 物流ビジネスの環境の変化…イノベーション1.0~4.0の変遷…
こんにちは、谷口運送の小林です。第2回目の発信です。今回は物流が辿ってきた変化について述べたいと思います。
物流=ロジスティクスは今までに3つの革新的な変化を遂げて来ました。
第一の革新(Logistics1.0)は、「輸送の機械化」です。「物を運ぶ(輸送)」という行為は、20世紀以前は人力から始まり馬車へ、そして筏や台車等、人や動物を動力源とした原始的な輸送からスタートします。
谷口運送も、草創期は馬車で貨物を運んでいたそうです。その馬車の後ろを作業員が馬の糞を拾いながら付いて行った!なんて大変牧歌的な話を、私も会社のOBから聞いたことが有ります。
20世紀以降、産業革命や技術の進歩に伴い、「輸送(物流)」にも機械化の波が押し寄せてきます。
汽船や機船の普及による海上輸送の拡大や、トラックや鉄道による陸上輸送の高度化。大容量化です。 第一の革命は一度に大量の貨物を迅速に運べるようになったのです。
第一革新に伴い、「運ぶ」とう行為に至る「作業」についての革新が起こります。これが第二の革新(Logistics2.0)「荷役の機械化」です。
人力による作業から機械による作業へのシフト、自動倉庫や自動仕分け装置の実用化が進みます。海上輸送についてはコンテナ化が急速に進み、また、輸送の国際的な規格化が成されて、海陸空一貫輸送が実現されました。
1980年代からは、コンピューターの発展に伴い、倉庫管理システム(WMS)や運行管理システム(TMS)が登場し、物流は第3革新(Logistics3.0)「物流のシステム化」時代を迎えます。
そして現代、高度なシステム化と技術化が進んだ物流業界は、倉庫にロボットや自動運転が導入されて省人化が進み、RFIDやドローン等の先端技術の導入。そして、AIの導入が研究、検討されてきており、一方では物流を学問として研究する動きも盛んになってきており、サプライチェーン全体で物流機能が最適に機能する時代に突入しました。
これを第4革新(Logistics4.0)と呼んでいます。
では、Logistics4.0がどの様な革新をもたらしていくのかについて、次回「§3 Logistics4.0がもたらすイノベーション」で配信させて頂きます。
用語集
「WMS」…Warehouse(倉庫)Management Systemの略で、「倉庫管理システム」と訳されます。
「TMS」…Transport Management Systemの略。商品が物流センターから出荷された後、届け先までの輸配送をトータルに管理する情報ツール。
「RFID」…Radio Frequency Identification。電波を当てると、この機器に付いているコイルかアンテナが反応して、電波が戻ってくるしくみです。
「ドローン」…ドローンという語源は、オスの蜂です。無人小型ヘリコプターを利用して偵察に飛ばしたり、救援物資を届けたり、様々な用途に無人で役務を供与するもの。
「AI」…artificial intelligence 。人工知能。生物の遺伝原理を用いる遺伝アルゴリズム、専門家の知見を蓄積するエキスパートシステム、音声認識、画像認識、感性処理、ゲーム、自然言語処理、推論、探索、知識表現、データマイニング、ニューラルネット、そしてロボットなど、多彩な研究テーマの総体として疑似知能が模索されています。
筆者紹介:営業部 小林
子供のころから猫を飼っていまして、現在も我が家は2匹の黒猫を飼っています。何故黒猫かって?? 黒猫の雰囲気が神秘的で好きなんです。猫は毛並みによって性格が有る程度分類できるという話をどこかで聞いたことが有るのですが、黒猫は総じて大人しく臆病な性格だそうで、我が家の2匹もまさしく大人しい臆病な2匹です。
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